種別：刀
無銘 伝（左安吉）
時代：南北朝
長さ：68.0ｃｍ反り：1.4ｃｍ 元幅：30.6ｍｍ元重：6.4ｍｍ先幅：21.9ｍｍ先重：4.9ｍｍ重量：688ｇ（刀身のみ）
付属品：刀身、白鞘、白鞘袋、鑑定書（特別保存刀剣）
左安吉は、俗に大左（或いは左文字）と呼ばれる左衛門三郎安吉の子或いは高弟であると伝わっていて、後に筑前国から長門国へ移住したといわれています。師である左文字と同様に、安吉の正真確実な在銘の太刀は極めて少なく、現存する在銘作のほとんどは短刀です。本刀は、大磨上無銘ですが、公益財団法人日本美術刀剣保存協会の特別保存刀剣の鑑定書で左安吉の作と極められています。また、研磨の人間国宝本阿弥日洲先生の鞘書があり、同鞘書の中で「時代正平頃」「佳品」と記されています。姿は、鎬造、庵棟、中鋒延びごころとなり、表は棒樋を掻き通し、裏は棒樋を掻き流している。鍛えは、板目に杢目、大肌交じり、地沸つき、地景入る。刃文は、互の目に小乱、小湾れ交じり、足入り、金筋、砂流しかかる。帽子は、表は乱れて7尖って返り、裏は直状に尖って返る。時代を経ている為、細かな疵や錆などは処々に見られますが、刃こぼれ、刃切れなどは見受けられません。刃中の働きにも富んでおり、左安吉極めの佳作といっていいと思います。
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